恋姫 〜Mystic Princess〜
はい20周年ということで1995年のエロゲの話をします もう2016年も終わりそうだって?20周年ってことでコマーシャルしたのに結局2016年に発売できなかったエロゲのリメイクだってあるんだからヘーキヘーキ
どうでもいいけどさ、、本気にPS4でこの同人エロゲみたいな安っぽい塗りのゲーム出すつもりなのかな?yu-noってシステムばかりが語られてCGに関してあまり語られることが少ないけど個人的には原画塗りともに98時代のエルフのなかでは一番好きな作品の一つなんで尚更うーんって感じだなあ
話がそれてしまったけど今回はシルキーズ1995年の作品、恋姫 〜Mystic Princess〜 の話です 前々からレビューを書きたい書きたいって言ってたんだけどそれは95年のエロゲーに個人的にすっごい好きな作品が多いし、シルキーズというブランドも凄い好きなブランドなんだよね
95年のエロゲって言うと同級生2とEVE burst error あたりが有名どころかな でもまあこの二作品はどちらかというとサターン移植版の出来の良さもあるような気もする
妹キャラどうこうはともかく主人公をお兄ちゃんと呼びまともな人間性のあるヒロインという意味では鳴沢唯というのは確かに初めてのヒロインだったかもしれない それまでエロゲーの妹キャラなんていえばまあ、血のつながってないよそ様をお兄ちゃんと呼ぶ女なんてのはどっか頭のネジが緩んでるよね、そりゃあ現実でも創作でも一緒だ
また話がそれてしまった でこの恋姫、選択肢を選んで進行していくごくごく一般的なAVGで、ストーリーとしては大学生の主人公が10数年ぶりに帰ってきた生まれ故郷の山奥の田舎で四人の少女たちと出会うんだけど、実はこの主人公子供のころにもこの少女たちと出会っていたはずなのだがどうやら訳ありらしく主人公はなぜかその記憶を失っていて……という感じで四人の少女たちに振り回される優柔不断な主人公の非日常的日常をお寒いギャグをまぎえつつも次第に彼女と主人公を巡る謎が解き明かされていくうちに話はだんだんシリアスに、とここまでである程度エロゲーに触ったことのある人なら「まーたこういう話かよ」という愚痴の一つも出てきそうな展開なんだけどこれを98時代のエロゲーでやっていたってのが珍しいというか時代を先駆けているなあという感じ、これは実際にプレイしてもらわないとわからないんだけどノリとかがすごく現代のエロゲっぽいんだよね、といっても多分僕が言う現代のエロゲっていうのも多分ひと昔前な気がするけど
おっとり天然な長女、暴力娘の次女、人見知りでミステリアスな三女、純心爛漫でロリ担当な四女というのは柏木四姉妹と同じテンプレだけど、当時放送していたなにかのアニメの影響だろうか
よく現代的エロゲのフォーマットとしてto heart が挙げられることが多いけどあれは古典的ナンパゲーをヴィジュアルノベルという形式に落とし込んだだけでエロゲーとしてはどちらかというと先祖返りしているんだと思うんだよね
まず田舎を舞台にしたエロゲっていうのがたぶんこの作品が初めてだと思う それまでは田舎といっても「人里離れた山奥の洋館で……」とか館ものの設定としてで、これ95割のエロゲの舞台が田舎である現代ではすごく意味のある作品だろうと思うんですけどどうだろう
登場ヒロインが全員集合するCGというのは当時のエロゲでは結構珍しい、というかハーレムEDというものが本当に珍しい
それにしてもこういうエロゲが、しかも「河原崎家の人々」や「愛姉妹」、「Figure」みたいなエロゲを出してたシルキーズから出てたっていうのが面白いよなあ(正確にはしるきーず・すぴんあうと っていう別ブランドみたいなんだけど)
まあ結局このあと同じスタッフで制作したビ・ヨンドを発売したあとしばらく活動休止してしまうんだけど 当時の大人気メーカーエルフの姉妹ブランドとして生まれて結局方向性を定められないまま消えてったという印象を受ける98時代のシルキーズだけどなんというか個人的になんとも言えない魅力を感じるんだよね
ビ・ヨンドにもあった、微妙すぎるゲームパート この微妙さもシルキーズらしさかもしれない……
だけど結局エルフがなくなって名前だけとはいえシルキーズのほうが生き残ったというのはエロゲ業界栄枯盛衰を感じさせるなあ まあとにかくシルキーズのエロゲはもう一、二本ぐらいなんか文章を書きたいです え、姫騎士アンジェリカ?なんのこったよ?(すっとぼけ)
よく考えたらこれも現代姫騎士文化(?)のフォーマットとなった作品なんだけどやっぱり真のパイオニアとは不遇なものなのだ、というのはあまりにも贔屓目すぎるね…
ところでこれももう10年前の作品らしいんですけど……(絶句)
未年だからって「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の話でもしようかって?まるでオッサンのネタじゃないか!!
2014年が終わっていた
本当はもっと1994年のエロゲに関して(もう2、3本くらい)書こうと思ってたんだけどいつの間にか終わってしまったね、まあ機会があったら書こうと思います
さてじゃあ今年は95年かってなるけどまあ95年っていうと個人的にインパクトの高い作品揃いの94年と言わずもがな名作揃いの96年にはさまれてどうも印象が薄い、まあべつに2014年だから94年って訳じゃなかったんですよ、94年というものが私自身のエロゲ現代考にとってとても重要な年だったと、それはわかっていただきたいですね
そういえば去年YU-NOの版権をエルフがひっそりと手放したその裏でいつのまにか復刻していたEVE burst errorサントラの存在に今頃気付いて本当に今更聞いてるんだけどさ、いいね、YU-NOもEVEもゲームに関しては本当に散々語りつくされてきたゲームだし今更どーこー言うようなことは何もないけど音楽が本当にすばらしいんだよね、あ、そういえばEVEって1995年のゲームだっけ……
で、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」、言わずと知れた「ブレードランナー」の原作小説なんだけど、映画と小説の違いでさ(一説によると監督は原作を全く読まなかったらしいんだけど、本当かな?まあどうでもいいね)おもしろいなーって思ったのは、舞台は同じアメリカ西海岸なんだけど原作では核戦争後の死の灰が降り注ぐせかいで、映画だと死の灰の代わりに酸性雨が降り注いでるんだよね
なぜ放射性降下物が酸性雨に変ったかといえばそれはおそらく映像表現的な理由が一番なんだろうけど、そこに60年代と80年代の未来観の大きな推移、どうやら私たちは核戦争によって滅亡するという絶望的な未来はなんとか回避できたようだが、だからといって未来は明るいものではなさそうだ、それどころか環境は滅茶苦茶、東洋のわけのわからない島国のせいで自国の産業は破壊され、失業者増加に歯止めがかからない、そこに滅亡という結末に向かって絶え間ない進歩と発展を繰り返し世界一の大国であり続けるアメリカの姿はもはやどこにもない、(むしろそのまま絶頂期のまま滅亡してたほうがマシだったんじゃない?というのは日本人的な考えかな、でも当時のアメリカが懐古主義的だったのは確かだと思う、レーガン政権なんかを見ても)その未来観の大きな変革、それが「死の灰」と「酸性雨」、この違いによってとても象徴的に表されてるんじゃないかなあ、と思います
しかしこの時代ってのは本当に隔世の感があるなあ、もちろんそれは現代というものがこの映画に見られるような無国籍でカオスなモノとは程遠い、むしろ国家や民族というものが当時以上に以上に個人を縛り付けてるというか、無論そういった未来(現代)にならないがためにそうなった、という面もあるのだろうが